風来

抱え込む意味がかさんで
体は重くなるばかり
小さなイスから立ち上がり
堕性でそれをつき抜けた

なんとなく繰り返す日々
思惑がはびこる未来
誰が決めたわけでもなく
いつか人は土になる

蝶のように軽々と
あの娘は飛んでってしまった
何事もなかったように
知らない所へ消えてった

世に浮く詩の数々が
もたらすものは何だろう
春夏秋冬季節は踊り
もうすぐ又、春が来るね

敷石の上でぼんやりと
風の言葉を聞いている
敷石の上でぼんやりと
笑い声を聞いている

誰にも何も求めない
何も期待はしてないよ
全ては遠い無力感
心は宙をかするだけ

手におえない教訓は
腹立たしくも愛おしい
古い起き上がりこぼしは
倒れたまま動かない

青臭い想いを笑い
解ったふりをしてるのさ
開き直りが後をたたず
棚の上には余裕がない

笑える事の尊さを
知る人は何と云うだろう
紛らわしい偶像に
すがる事はもうやめよう

敷石の上でぼんやりと
沈む明かりを眺めてる
敷石の上でぼんやりと
笑い声を聞いている

敷石の上でぼんやりと
風の言葉を聞いている
敷石の上でぼんやりと
笑い声を聞いている

 

 

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